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会社設立までの流れ
更新日: 2020-12-09 15:00:25
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デラウェア州はアメリカ大陸の東海岸、ニュージャージー州とメリーランド州の間に挟まれた人口78万人、面積は全米50州中49位にランクされるほどの小さな州です。しかし、そこには38万件以上の法人が存在し、ビジネス誌フォーチュン500社のうち半数が、ニューヨーク証券取引場に上場している企業の45%がデラウェア州で設立されています。では、なぜデラウェア州は全米の新規法人設立数1位となっているのでしょうか?

その理由はこの州の先進した会社法と司法制度にあります。

大きな理由の1つ目としてデラウェア州の会社設立の容易さです。州外の取締役会開催が可能、州外居住者の取締役就任が可能、事務所の設置が不要、など、州外(国外も含めて)からの会社設置を視野に入れた州法となっています。また、歴史上、デラウェア州の会社費用は全米でも最も安価な州となっています。しかしながら、現在では実質的なビジネスがデラウェア州外で行われている場合、デラウェアではなく、自州での会社設立が安価になるよう、州法を改訂してる州も少なくありません。

2つ目の理由として、税制面での優遇があります。例えば、デラウェア州では州内の法人所得税率は8.7%ですが、州外の事業には課税されません。また、ネバダ州やテキサス州・ハワイ州などにおいては売上税を課していますが、デラウェア州にはありません。このような税制面での優遇が数多く存在しています。ただし、全ての事業においてデラウェア州の税額が最低になるのではなく、事業によっては他州のほうが優位になることもありますのでご注意ください。

3つ目の理由として、デラウェア州は会社法専門の衡平法裁判制度が全米一確立していることがあげられます。デラウェア州の裁判は陪審員でなく裁判官が裁定を行います。また、デラウェア州では、企業に有利な立場をとる裁判所として有名なのです。それによって、多くの判例は文章によって記録され、他の裁判の先例として使用されています。さらに、企業の多くがデラウェアに設立されているため、同州の会社関連の法律に熟知した裁判官が多く、また判例の多さから、自ずからデラウェア州の裁判は全米での模範判例として使用されることが多くなっているのです。

以上の理由より、デラウェア州は現在も最も法人数が多い州となっています。しかし、他州においてもデラウェア州に追いつくべく州法の改訂を進めており、今後はよく州法やその他のメリットを比較検討した上で設立州の決定を行ったほうが良いでしょう。

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